現在国際リンパ学会( International Society of Lymphology )がリンパ浮腫の治療法として推奨しているのが、国際的に標準治療とされているリンパ浮腫複合的治療です。
これは Complete Decongestive Therapy (CDT) と呼ばれ、治療施設における用手的医療リンパドレナージ・圧迫療法・圧迫下運動療法・スキンケアにより構成されています。

用手的リンパドレナージは異常貯留した間質液をリンパ管に取り込み、目的領域にドレーン
していく技術。 多層式圧迫包帯法や弾性着衣による圧迫は弱化した組織を補助し、組織圧をコントロールすることにより、毛細血管の濾過量やリンパの取り込みをはかる技術です。

この技術はリンパ浮腫に特化したものと思われがちですが、世界ではスポーツ医学やリハビリテーションの分野(外傷後の腫脹に対するMLDや圧迫療法)での研究や実践、福祉分野での廃用性浮腫など局所性浮腫へのアプローチに利用されています。 根底には浮腫も外傷後の腫脹も異常貯留した間質液の問題があり、間質の組成にはそれぞれ違いがあるものの治療理論が理解できていればアプローチ法を応変し対応できるからです。

リンパ浮腫・廃用性浮腫・外傷後の腫脹

毛細血管・細動脈・細静脈や毛細リンパ管といった微小循環、そしてそれらを取り巻く軟部組織に注目するのが我々の技術です。

リンパ浮腫は間質に異常貯留した血漿蛋白アルブミン。外傷後の腫脹は外傷により毛細血管の血管透過性が高まった結果、 高分子が血管外に滲出し比重が高い滲出液となったもの。 筋の損傷で、この血腫をそのまま放置すると骨化性筋炎の原因ともなり、正常筋運動の障害原因となります。介護分野でも多く見られる浮腫は、その多くの原因はリンパではなく生活様式や活動量の低下と重力の問題です。

我々は微小循環を取り巻く内部環境に着目し、マニュアルリンパドレナージ、呼吸ポンプ、圧迫、筋ポンプ、関節運動、挙上といったものを駆使し、ADLの向上に寄与したいと考えています。